アビス強化…
自分はこれまでアビスカースに対してあまり向き合ってこなかった。リスクに対してリターンが見合っていない感じがしたからである。
そこで、今回はそれぞれのアビスカースがどのくらい当たりなのかを考察し、アビス強化に備えようと思う。
一応、エアプではなくいくつかのアビスカースは実地での感触を踏まえてはいるが、書き出しからも分かる通り、筆者自身が実際にすべてのアビスカースを受けた武具を運用しての感想という訳ではないため注意されたい。
考察の対象
今回はルルブ2記載の通常のアビスカース表のみを評価の対象とする。すなわち、『リプレイ〈ブレイブネスト〉冒険者たちの幻獣戦線』記載の追加アビスカース表については今回は考慮しない。
一応、簡単な評価を述べると、追加アビスカース表は、「バード技能にとっては痛いがそれ以外にとってはデメリットなし」と言った風に、通常のアビスカース表に比べて限定的な条件のカース、つまり多くのPCにとってアタリとなるカースが多い傾向にある。
「GMとPCの許可があれば、追加アビスカース表を含めた72種類から無作為にアビスカースを選んでもよい」とのことなので、アタリの確率を増やしたいならGMに相談してみてもいいだろう。
アビス強化の意味
先に考察の結果の一部を伝えると、「防護点を上げる」「魔法ダメージを軽減する」目的でアビス強化を施すと、少なくない確率でむしろ防御性能を下げてしまう。
それに比べると、与えるダメージが減少するアビス強化は少ない。
よって、資金・アビスシャードによほど余裕がない限りは、アビス強化は「武器の命中力・攻撃性能強化」、そうでなくても「判定パッケージ強化」(鎧)「回避力+1」(盾)に当てるべきだと筆者は判断している。
評価基準
今回、アビスカースをデメリットの重さと条件の二軸で評価していきたいと思う。重さとは、条件を無視したときのデメリットの効果の程度を指す。条件は、そのカースが常に効果を発揮するものか、それとも時折顔を出すに過ぎないのかということを表すものだ。
また、筆者自身のセッションを囲む環境が評価に色濃く反映されているものであるということもここに記しておきたい。
デメリットの重さ
デメリットの重さは大まかに3つの評価に分かれる。
- 致命的:判定への重大なペナルティ、行動の大幅な制限など。
- 重い:判定への限定的なペナルティ、与えるダメージの減少、受けるダメージの上昇など。
- 軽い:冒険者ランクダウン、ガメルの減少など。
デメリットの条件
デメリットの条件に関しても大まかに3つの評価に分ける。
全面的:どんな状況でも、多くのビルドのPCがデメリットを受ける。
場合による:魔法職によっては致命的、有用なアビス強化の内容と食い合うなど、ビルド/状況による。
限定的:ほとんどの局面でデメリットを受けない、無視できる。
また、アビス強化という、ほとんどの場合戦闘力を上げるために行われる強化の性質上、戦闘においてデメリットが重いものは重大な評価を、逆にデメリットが非戦闘時に限られるものは軽いものとして扱っている。
アタリ・ハズレのアビスカース
個別のアビスカースの詳細な評価に移る前に、アタリ・ハズレについて簡単に述べておく。